物干しには、業界がありません。
業界紙もないし、統計データもない。
毎年どのくらいの規模があるのか、だれにもわからない。
あいまいで、ぼんやりとした世界です。
誰がつくっているのか
だいたいは、家庭金物をつくっている会社が、
ホームセンターに頼まれて「じゃあ作ってみるか」とやっていたり。
あるいは、パイプ屋さんが副業みたいにやっていたり。
「儲からなくてもいいや」という空気で作られることも少なくありません。
ホームセンターに並ぶ竿のほとんどは中国製。
それも、ほぼ同じ工場でつくられていて、
名前だけがちがうだけ。
国内のものづくりの行方
国内で物干し竿を製造しているところは、ほんとうに少なくなりました。
気がつけば、まるで絶滅危惧種のように。
工場の音がひとつ、またひとつと消えていく。
そのことを考えると、やっぱり寂しい気持ちになります。
それでも続ける理由
「業界がない業界」だからこそ、
わたしたちは竿をつくり続けています。
数字やデータでは測れない、
日常の中の小さな必要。
それを守るために、今日もまた竿を一本、作っています。

