洗濯物を干すたびに思う。
「この布たちは、しばらく外の世界で生きるんだな」と。
家の中から外へ。
手を離れる瞬間がある。
干すというのは、
暮らしの一部を、風と太陽に預ける行為だ。
預けるというのは、信じることでもある。
「きっと、うまく乾かしてくれるだろう」と。
風は見えないけれど、
ちゃんと仕事をしてくれる。
太陽は気まぐれだけれど、
照らしてくれる日はやっぱりうれしい。
干すというのは、
自然と小さな共同作業をすること。
暮らしは、
人の手だけで作っているわけじゃない。
風も、光も、
すこしだけ手伝ってくれている。

