洗濯物を干すというのは、ただの家事ではない。
それは、光と風の中に“今日”を送り出すような行為だと思う。
外に出たシャツが風に揺れる。
その姿を見ていると、少し安心する。
「今日もちゃんと乾いていくな」と思うだけで、
なんだか気持ちも整っていく。
干すことは、暮らしを整える時間だ。
たとえ忙しい朝でも、
洗濯物を干すと不思議と“自分のペース”が戻ってくる。
それはまるで、呼吸を整えるような感覚に近い。
太陽の下に出すということ
干すというのは、家の中の空気を外に放つ行為でもある。
湿気を含んだ衣類が、風と光の中で軽くなっていく。
それを見ているだけで、
人の気持ちも少しだけ軽くなる。
家の中の小さな悩みや重たい空気も、
洗濯物といっしょに外に出して、
太陽の下で乾かすような気がする。
風と暮らす
風というのは、ただ吹いているだけのようで、
ちゃんと服を乾かしてくれる。
自然と人が協力している時間。
干すことは、自然と暮らすこと。
それを感じられるのが、
物干しのいちばんの魅力だと思う。
最後に
干すことは、生きること。
服を風にあずけながら、
「今日もちゃんと暮らしている」と思う。
その光景を支えているのが、
一本の物干し竿だ。
何気ない道具だけれど、
そこに“生活のすべて”がぶら下がっている。

