工場には、いつもプレスの音がしています。
カン、カン、と軽やかに。
ドン、ドン、と重たく。
わたしたちは、25トンと35トンのプレス、
そしてブレーキプレスを使っています。
その金型は20種類ほど。
部品によって、何度も架け替えをする。
大きな会社なら、金型をつけっぱなしで、
プレス機がずらりと並んでいるのかもしれません。
でも、うちはそうじゃない。
その都度、取り換えて、合わせて、また外す。
効率だけでは測れない「手間」があります。
形と厚みで変わるもの
材料の形状や厚みが違えば、
同じプレスでも、仕上がりはまったく違う。
機械は万能に見えて、じつは繊細です。
ときには金型が詰まって、
分解して詰まりを抜くこともある。
そんなときに思うのです。
「何でもできないと、ダメなんだな」と。
手間の中にあるもの
効率を求めれば、機械を増やすのが正解なのかもしれません。
でも、小さな工場には、小さな工場のやり方があります。
一つのプレスを動かすたびに、
ものづくりの音と、わたしたちの呼吸が重なる。
その音の中から、
今日もまた部品が生まれます。

